昨日はバスファンどころか、大型車
・・・いや、全クルマ好きにとって大きなニュースがありました
大型車で日本第2位の日野と第3位の三菱ふそうが
経営統合とのことΣ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)
現在の日本におけるトラック・バスメーカーはおおよそ以下の4つ
業界第1位「いすゞ自動車」
最近は日野を見限った感のあるトヨタと接近中
・バス製造では「日野自動車」と統合
・ボルボから後述の「UDトラックス」を買収
第2位「日野自動車」
・トヨタの完全子会社(トヨタのトラック・バス部門のような感じ)
・不正があって自滅した「三菱ふそう」から業界1位を奪うものの
自らもどでかい不正をして「いすゞ」に1位を奪われる
・不正でトヨタからの信用ガタ落ち、今も一部車種で生産停止中
第3位「三菱ふそうトラック・バス」
・もともとは業界トップだったもののどでかい不正で傾きかける
・親会社の「三菱自動車」から切り離されベンツの会社に身売り
・「UDトラックス」と仲良くなり、バス事業を統合しようとするも頓挫
・今は基本的には親会社の作ったエンジンを改良して搭載
第4位「UDトラックス」(元:日産ディーゼル)
今度はライバルの「いすゞ自動車」に売られて今に至る
・「ボルボ」の傘下になった時にバス事業を「ふそう」と
統合しようとして、製造ラインを統一するところまで
進めていたものの、まさかの裏切りに遭い決裂
時すでに遅しでそのままバス事業から撤退
・現在は「いすゞ」の傘下でトラック製造も一本化される予定
と、まとめてみましたが
乗用車を作る会社に比べて数は少ない割にお互いの関係は複雑(笑)
トラック事業を見ると、いすゞとUDは親子の関係であり
いすゞ&UD・日野・ふそうの三竦みのライバル争い
一方、バス事業を見てみると
いすゞと日野はバス事業を統合して同じ車にしたのに対し、
UDとふそうは交渉が決裂、体力を失ったUDはそのまま撤退
こちらはいすゞ&日野陣営に対して
ふそうがボッチで対抗しているような情勢でした
トラックではライバルであるいすゞと日野ですが
バスでは完全な協業関係(というか製造を統合)にあり、
業務提携までして仲が良さそうという
仲がいいのか悪いのかよくわからない関係でした
三菱ふそうとUD(日産D)に関しても
アライアンスを組んで資本関係もしっかり結ぶ蜜月ぶりに対して
こちらはバス事業の統合も直前で決裂
UDはいすゞの子会社になり、ふそうは単独という状態でした
それがなんと三菱ふそうと日野がひっつくというニュースΣ(゚д゚lll)
もう全く意味が分かりませんね(笑)
対等な合併ということではありますが
燃費改竄というどでかい不祥事をおこした日野自動車を
トヨタが見限ってきたような感じがいたします
トヨタとしては業界第1位になったいすゞと仲良くなれたことだし
わざわざ子会社として置いておく必要がないと見たのではないでしょうか
理系の一員として「トヨタの子会社です!」「トヨタ系列です!」
ということをリクルートでめちゃめちゃ推しているグループ企業が多い中で
こんな簡単に切られてしまうのかという、
あっても全くおかしくない動きではありますが
改めて一寸先は闇だなあと思う所存であります
さすがに日野ともなる大企業ならいいのでしょうが
小さめのグループ企業なら、トヨタから切られた瞬間
存続を揺るがす大変なことに直結してしまうように思います
おそろし
こんな暗い話をしていてもどうしようもありませんので(笑)
バスファン的視点で見てみたいと思います
現在、日本製のバスは
いすゞ&日野の製造部門が統合した「Jバス」製の車
観光・高速バス:いすゞガーラ、日野セレガ
三菱ふそう製の車
路線バス:エアロスター
観光・高速バス:エアロエース、エアロクイーン
この2陣営に集約されています
今回の経営統合は、この2陣営を横断する形のものであり
いすゞ次第では統合という形もありうると思われます
ふそう&日野の新会社としては、身内で2種類も並行して
同用途の車種を全く別の設計図で作るのはダルいでしょうからね
そうなると、日本のバスメーカーは実質1社になってしまい
独占市場になることが予想されます
シャーシメーカーに限らずここ20年で
富士重が消え、日野といすゞが統合され、西工が消え、日産Dが消え
さらには国の標準ノンステップバス制度もあり
急速にバスのバリエーションがなくなってしまいました
悲しい限りです
これでもしも、統合されてしまったら・・・
全国津々浦々同じ形です(笑)
よっぽどここまで来たら、国有化でもしてみた方が
比較的自由にバリエーションができそうな気がします
その前に電気バスで中国製や韓国製に全部置き換わってたりして・・・
おそろしい