マルーンの部屋

東海、関西地方の鉄道とバスのブログ

名古屋のエアポケット 東海交通事業城北線

アクセス数を気にしてるわりにこんな記事書いてしまう

わかってはいるけど・・・

 

f:id:marunkun:20200504001017j:plain

 

というわけで今回は東海交通事業(TKJ)です

JR東海の子会社です

 

城北線という東海道線枇杷島駅から

中央線の勝川駅を結ぶ路線をもっています

 

名古屋市民でも知らない人がほとんどで

名古屋の鉄道ファンに東海地方の路線図

書かせたらよく消えてる路線です

 

 

東京でいうところの武蔵野線

大阪でいうところのおおさか東線的な路線です

(が、他路線との交差は多いのに交差地点に駅はなく、

乗り換えの選択肢にはない)

 

鉄建公団の国鉄再建うんぬんのひとつなので 

(詳しくは他サイトへ)

ほぼ全線高架複線でご立派な設備です

 

が、鉄建公団流れの路線の例にたがわず

全線名古屋都市圏なのに衝撃の非電化、昼間は毎時1本で

ワンマン軽快ディーゼルカー1両が行ったり来たり

 

f:id:marunkun:20200504000942j:plain

 

どこの田舎の赤字三セクですか?と

朝夕は単行ディーゼルが2編成で行ったり来たり

やばいでしょ

 

というわけで地元民でも使う人はあまりおらず、

(乗ったところで名駅、栄など中心街へは乗り換え必須)

まともな都市圏鉄道のJR東海道線、中央線、

名鉄犬山線小牧線、地下鉄、市バスを使うわけです

 

と、現状をいじるだけで終わるのは、誰でも書けるわけで・・・

 

なぜ、あのJR東海がバックにいながら、

名古屋都市圏を走りながら、

ご立派な高架複線を走りながら、

・・・こんな現状なのでしょうか

 

理由は作った鉄建公団にあります

要するに国が作ってあげたわけです

 

本来は運賃で建設費を回収するわけですが、

「儲かんないから」と国鉄が放棄した代物なので 

代わりに走らせることになったTKJに

全額返済を求めるわけにはいかず

 

「ぼちぼち払える額でいいよ。

それ以外は国が肩代わりしてあげる」

ということになりました

 

ということは設備投資などしたら目をつけられて、

本来肩代わりしてくれるはずの分まで

払わされることになります

 

(電化など設備投資をしただけでも

返済額は増やされるルールらしい)

 

せっかく設備投資をしても増益分は

ほとんど国に持っていかれるので、意味がありません

 

なので現在はあえて設備投資をせず

「儲かってない」路線にわざとなっているのです

 

しかし、2032年度でこのルールは終わり、

TKJは解放されるので、

その時から、電化や中央線勝川駅に移転、

 

東海道線や中央線の直通運転など

名古屋北部の交通事情が一変する大改革がおこるでしょう 

たのしみですね

 

現在所有車両はJR東海のおさがり

軽快気動車キハ11形301(左)、302(右)の2両です

 

f:id:marunkun:20200504000947j:plain
f:id:marunkun:20200504000953j:plain

 

朝夕2両使用(およそ30分おき)

昼間は1両使用(およそ1時間おき、相方は勝川駅奥で留置)

 

検査はJR東海に委託で、

代走としてJR東海所属で

名松線用のキハ11が入ります

 

 

TKJの本業は城北線ですが、

それよりもJR東海からの

委託事業のほうが圧倒的に多く、

 

JR東海管内の駅員は

かなりの割で委託されたTKJの人間です

 

名駅でさえも比較的小さな改札は委託です

(名札と制服と帽子で判別可能)

 

HPも背景の車両が自社のキハ11でなく、

JR東海の313系になっています

 

遠く遠く岐阜県のJR太多線

田舎の駅でTKJの書かれた自販機

(TKJが委託されて販売)を

見つけたときは感動しましたね

 

鉄道路線は短く、ぱっとしないものの、

JR東海に隠れて

実はかなり広範囲に勢力を広げているTKJ

 

確かに東海の交通事業を

縁の下の力持ちとして支えています

たけのこのようですね

 

JR東海に乗るときは

TKJのことも思い出してあげてください