マルーンの部屋

東海、関西地方の鉄道とバスのブログ

さようなら留萌本線 石狩沼田~留萌

 

あけましておめでとうございます。

2023年度を迎えました👏

 

段々更新頻度が落ちております当ブログですが

これからもどうぞ御贔屓にお願いいたします_(._.)_

 

今回の話題は2023年度を迎えられなかった

JR留萌本線、石狩沼田~留萌間でございます

 

正直誰がどう見ても鉄路の維持は不可能な路線が

北の大地には多数存在しており、

江差線(木古内江差)、留萌本線(留萌~増毛)、石勝線(夕張支線)

札沼線(医療大学~新十津川)、日高本線(鵡川~様似)と

近年はほぼ毎年のように廃線が出ており、

今年も留萌本線の一部区間が後を追うことになりました

 

もともと「留萌本線」は、札幌から旭川の間にある深川駅から

日本海側沿岸の増毛駅を結ぶ66kmの「本線」でしたが

まず末端部分の留萌~増毛が災害対策を理由に2016年廃止

つづいて今回、石狩沼田~留萌が廃止となりました

 

JR的には深川から一括で廃止したかったのでしょうが

代替交通機関の整備までという名目で石狩沼田までは延命

3年後に全線廃止という結論に至りました

 

「本線」が全線でなくなるのは、名寄本線以来でしょうか

北海道の現実が本州とは桁違いなのがよくわかります

 

 

札沼線新十津川までが廃止になるときは

緊急事態宣言等々で結局乗りに行けませんでしたが、

今回はそのリベンジ?も兼ねて乗ってきました

 

あんまり廃止直前すぎると、混雑するので避けまして

昨年の夏に最初で最後の乗車をしてきました

 

 

起点駅の深川でございます

 

札幌~旭川間の主要駅の一つではあるものの

函館本線の列車に「深川行き」「深川始発」は設定されていません

留萌本線で使われる車両も、

最終後にわざわざ旭川まで回送しているようで・・・

 

最終の留萌行きに充当された後に旭川まで回送って

どんだけ効率悪いねん(>_<)って感じですが

冬の豪雪や低気温のことも考えるとそれがベストなのでしょう

 

(留萌駅にて)

私の乗った13時台の留萌行き列車はキハ54の単行

まだ通常営業でした♪

 

ただ、同じ考えのお別れ乗車の方々も10人程度がいて

地元の方と思われる人が数人を合わせて、それなりの乗車率に

 

なんか北海道のローカルに乗ってると

2ケタの乗客がいれば、そこそこ乗っているように見えてしまいます

が、バスでも十分に運べる人数なんですよね('ω')

 

廃線前は2両編成に、最終日は4両編成とのことΣ(゚д゚lll)

でしたが、この日は単行で出発

 

深川市留萌市が人口的にも競り合っていて

留萌本線上の数少ない”市街地”になっていますが、

深川駅を出るとすぐに町並みは消え、牧草地帯に

 

 

沿線で一番でかい街が瞬殺で終わります(-_-;)

ぱっと車窓を眺めただけでも、

いかに採算的には厳しいところを走っているかがわかります

 

 

幌糠駅

模範的?な緩急車流用の駅舎です

 

ちなみに壁に張り付いてる、落ち葉みたいなのは蛾でして(^-^;

この夏は上川、空知管内を中心に蛾の一種である「クスサン」が

大量発生したということで・・(>_<)

ワタクシもえらい目に遭いましたわ(ーー)

 

旭川も深川もえぐいことになってまして

深川駅での乗り継ぎ待ちの時間とか、

街をふらつくのを断念したほどです

 

本当に足の踏み場もないとはこのことで

手のひらサイズのキモい蛾が一面に広がって

いくらかはバタバタしてるんですよ

思い出すだけで鳥肌が立ちます(>_<)

 

本当に「試される大地」だなと((違う

夏だから快適だろうと甘く見ていました(^-^;

ちなみに大量発生は数年続くとの由♪

 

気になる方はググってみてください

食事中には見ない方が吉だと思います

 

 

食事中だったらごめんなさい

藤山駅です

 

はい、見てのとおりです

絶対降りたくありません(笑)

降りるには1万円といい勝負ができそうです

 

ちなみにこいつら夜行性でして、昼間はおとなしいです

(とはいえ、真夜中に起きてる人間の割合くらいでは動いてる)

一方、真夜中になるとバサバサし始めます

 

日の暮れたローカル列車に乗った時の運転士さんは

見たことないくらいの早業でドアの開閉してましたね(笑)

 

キハ54だと、半自動スイッチがなく

どうがんばっても乗り降りする人がいるわけないだろいない

(人間より幽霊の方が乗ってくる確率高そうな)駅でも

一度はドアを開閉しなければならないのですが

真っ暗な平原に停車した明かりのある車両がドアを開ける

・・・自殺行為です

 

でもって、都会の車両と違って乗務員室は仕切られていないので

ドアから入り込んで来たら、飛び回る(ビックサイズの)蛾とともに

運転をしなければならないという・・・

(逆に我々乗客の方は仕切りドアがあるので問題ないんですよね)

 

・全く人間の痕跡がない真っ暗なところをワンマンで運転する

・数人の乗客、下手したら車両に誰もいない

・飛び回る蛾

・誰もいないのが分かっているのにドアを開け閉めする

・常紋トンネルとか幽霊の多発地帯あり

・有人駅はほぼ皆無(数少ない有人駅も、夜は営業時間外が多い)

・鹿とか熊に当たるのは日常茶飯事

・動物や倒木などで動けなくなっても、助けはしばらく来ない

・終電後にひとりぼっちで長距離の回送

・さむい

 

・・・絶対嫌です

いくら鉄道が好きでもやりたくありません

 

これで確実に都会の鉄道会社よりも給料は低いでしょうからね

ニュースにもなっていましたが、

そりゃ離職者いっぱい出ますよって感じです

 

1年で200人以上の社員が辞めたそうです

線路がなくなる前に、それを守る人がいなくなります

本当に北海道の鉄路は危機にあります

 

話が大幅にそれました

 

 

キハ54の車内です

 

留萌到着後はJR北海道の独自ルールで

車内からはもちろん、改札内から乗客を完全に追い出すため

すぐに出なければならないのですが

「ちょっとなら撮影していいよ~」という感じでしたので

撮影させていただくことができました

ありがとうございます_(._.)_

 

今回乗ったキハ54は

転換クロスシート+フツーのロングシートバケットロングシート

3種類の座席が混在するタイプでした

混雑対応で中間部の転クロをフツーのロングに改造したようです

 

 

遠路はるばる、ようやく留萌駅に到着です

遠かったあ~~(笑)

 

 

哀愁の感じられるホームは2面あり、増毛までがなくなり

終着駅となった後は駅舎側の1面のみの使用となっていました

 

 

こ線橋もきっちり封鎖されていました

 

入らせないようにするためならロープでもいいと思うのですが

ここまできっちりしているのは、蛾とかの侵入を防ぐためでしょうか?

ちなみに廃止の最終日は開放されて、

2番線側からもお見送りができたようです

 

 

駅舎の外観です

 

いかにも国鉄仕様の駅舎でございます

もっと規模の小さい駅なら、

国鉄感?のある駅舎はいっぱいありますが cf.熱田駅

そこそこ大きい駅だと建て替えなどで少なくなっている気がします

 

2階の左はラジオ局の「FMもえる」が入居

「るもい」をもじった名前ですが、窓を開けているおかげで

何て名前なのか不明で、家に帰ってググりました(笑)

 

どう窓を開けても「るもい」にはならないよなあとか

考えちゃいました(爆)

 

 

市街地のメインストリート?です

訪れた日の天候があまりよろしくなく・・・

全く活気の感じられない一葉となりました(-_-;)

 

しばらく留萌の町をふらついて、行きと同じ車両で帰路につき

わたしの最初で最後の留萌本線乗り鉄旅は終了しました

 

 

さようなら留萌本線